養育費・婚姻費用の算定方式・算定表が改定されます
離婚調停や離婚訴訟の場で広く用いられている養育費・婚姻費用の算定方式・算定表が,改定されることになりました。
すでに新聞等でも大きく報道されており,裁判所のウェブサイトでも予告がなされていますので,ご存じの方も多いかと思います。
改定内容は令和元年12月23日に公表される予定であり,改定標準算定表が裁判所のウェブサイトに掲載されるとのことです。
現行の算定方式・算定表は,平成15年4月に公表され,その後,離婚調停や離婚訴訟の実務の場において広く定着しましたが,近時,時代の変化に対応しておらず,別居世帯やひとり親家庭の貧困につながる一因となっている,との指摘もなされてきました。
改定版では,現行の算定方式・算定表の考え方を踏襲しつつ,基礎となる統計資料を更新するなどしたとのことであり,社会情勢の変化を考慮した模様です。
具体的詳細は改定内容の公表を待つ必要がありますが,現行の算定表によるよりも,算出される金額が増えるケースもあると思われます。
離婚の実務に非常に大きな影響がある改定ですので,要注目です。
[弁護士 奥田聡子]